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スマート農業推進協会からのお知らせ

【会員企業紹介】ヴァカボ:スマート農業の進化を見据えた、農業の出口戦略

スマート農業推進協会 会員レポート

長岡康生氏(ヴァカボ 代表取締役)

■(株)ヴァカボ

農業をマーケティングから支援するため、農業分野におけるサービスの企画・運営に取り組む。女性の食に関する豊富な知識や好奇心を活用し、全国400名の食のオタク=“食オタ”の中から選抜された食育講師による「食育マルシェ」は、都市部のオフィスで人気を集めている。全国の食オタが紹介する美味しい食材が買えるクチコミ産直通販サイト「OTAma/おたま」β版を2020年4月ローンチ。

農家の「伝える」を支える

Q.一次産業、特に農業に着目した事業を始めたのは?

私は長年広告業に関わってきましたが、一次産業とりわけ農業では、消費者に「伝える」部分がウィークポイントに感じます。農家さんは想いを込めていいものを作っているのに伝わらない、売れないといったジレンマにずっと悩まされてきました。

「伝える」部分を補い、生産者と消費者をつなげるために、女性の野菜に対する知識や資格、スキルを活用した事業を展開しています。

女性が農家と野菜の思いを代弁し、スキルを生かした活躍の場づくり

Q.役立つ女性のスキルとは?

家庭の主婦をはじめ女性たちには、おいしいものに対する好奇心があります。野菜も産地やブランドに精通していて、独自のネットワークで情報交換しています。野菜ソムリエ等の資格取得も積極的です。

ですが、これまで彼女たちの活躍の場が少なかったように感じます。

そんな女性たちが今、食のオタク=“食オタ”として、都市部の企業や消費者を対象にしたサービスで活躍しています。農家さんたちの思いや栄養価、作りやすいレシピを教えながら直売する「食育マルシェ」がその一つ。女性たちは大好きな野菜に囲まれた場所で、自分の興味とスキル、資格を使いながら報酬を獲得します。

おいしいものに敏感な女性たちが客観的な視点で伝えるリアルな情報は信憑性が高く、企業の福利厚生の一つとしてご利用いただける人気のサービスとなりつつあります。

そんな事業を通じて、生産者の代わりに農産物の販路を開拓中。スキルを生かした女性の活躍の場を確立することにもなり、我が社もまた食オタを介して全国の農家さんとつながりを広げられるというメリットもあります。現在では約20軒の契約農家さんから野菜を納入いただいています。

オフィス内で食の魅力を伝え、野菜を直売する「食育マルシェ」

Q.スマート農業推進協会に入会したのは、なぜですか?

他の会員様とつながることでスマート農業の進化を間近に感じながら、事業を展開していけるメリットがあります。

そして、新富町やこゆ財団には当社のサービスへの率直なご意見をいただくなど、ブラッシュアップのための支援をしていただけたらと思っています。また地方の農家さんや他の自治体とつながるきっかけをいただけたらうれしいですね。

食品のEC化率アップで農産物の販路拡大

Q.今後、目指していくことは?

今、農業界の問題といえば、農業従事者の高齢化と担い手の不足。スマート農業分野は日進月歩で技術開発が進められており、この課題はいずれ解決に向かい生産現場が大きく変わっていくことは間違いありません。農家さんや農業法人がスマート農業の力で生産力が向上した場合、出口戦略もしっかりと構築しておく必要があります。

私たちが2020年4月にβ版をローンチした「クチコミ産直通販サイトOTAma(オタマ)」では、食オタたちが見つけた各地のおいしいものを、ブログ形式で紹介しています。記事を読み、共感したらそのまま購入できる通販サイトです。

食品のネット通販は多売しないと利益が上がらないと言われ、EC化率約2.6%というのが現状です。

しかし食品業界は市場規模が大きいため、ネット通販は、有効な出口戦略になると思います。数ある食品ネット通販の中で、消費者にも生産者にも喜んでいただけるよう、OTAmaをブラッシュアップしていきたいと思います。

 

 

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