お知らせ

スマート農業推進協会からのお知らせ

情報収集・相談・資材ECまで経営に必要なサービスを、スマートフォン1つで完結。農業のプラットフォームを目指して

スマート農業推進協会
オンライン講座
2020年7月22日19:00〜20:00


大手ICTサービス&クラウドコンサル事業者であるSBテクノロジー株式会社の子会社・リデン株式会社。インターネットを利用した農地情報の利活用、農地の斡旋および付帯業務を行うほか、農業ICTサービスとして、IoTや機械学習(AI)による付加価値・農業ノウハウを提供しています。

今回は、このリデン株式会社 代表取締役の上原郁磨さんをゲストにお招きし、同社が運営する農業資材マッチングサイト「agmiru(アグミル)」についてお話しいただきました。目指すのは、「生産だけでなく営農全体のためのスマート農業プラットフォーム」。技術だけでなく経営面もサポートする、新しい農業サービスが見えてきました。

<今回のゲスト>
■上原郁磨氏(リデン株式会社 代表取締役)
SBテクノロジー株式会社 法人公共事業統括 公共本部副本部長
アソラテック株式会社 取締役
ソフトバンクアカデミア8期生
慶應義塾大学大学院 システム・デザインマネージメント研究科
<ファシリテーター>
■稲田佑太朗
一般社団法人こゆ地域教育研究所 代表理事

農業資材調達に見える課題解決。ニッチな領域に挑戦!

稲田:agmiruをつくるにあたり、なぜ「農業資材」に着目したのですか?

上原氏:日本の農業資材は、他国に比べて高いんです。中間マージンが取られる仕組みで、地域により格差もあります。他の商品と同じくメーカーによる競争があるべきだし、農家さんが選択肢できる仕組みづくりも必要だと感じました。農業者が利益を出せる経営をするため、ニッチな領域ですが取り組む価値があると考えたのです。

稲田:形にしていくにあたり、どんな点が大変でしたか?

上原氏:他の産業と比べて、農業はIT化が進んでいません。これまでのやり方で凝り固まっていた部分に対して、新しい考えや手法を伝えていくのは大変でした。買う側と売る側の会員数のバランスも調整しながら、コツコツと人に合い、私たちの目指すところに共感・賛同してもらえるよう話をしました。実に地道な手法ですが。

稲田:スマート農業を進めるために、スマートとはかけ離れた手法で進めていたとは!

上原氏:そうですね(笑)。根深い問題が本当にたくさんあったのですが、農業は食という身近な分野ですので、やりながら私もすっかりハマってしまいました。

利用者からのフィードバックでチューニングを重ねる

稲田:agmiru利用者からご意見をいただくことは?

上原氏:よくいただきますよ。私たちはサービスを「早く世に出して失敗する」ことで、必要に応じてその都度チューニングしています。このサービス自体が時代やユーザーに合わせて変化させていく性質のものなので、そういう意味では常に未完成と言えます。

稲田:サイトの中に質問コーナーが設けられていますね。

上原氏:はい。無料会員もあるので、ぜひ気軽に会員登録していただいて、サービスに対する希望や改善点をどんどんお寄せいただきたい。ユーザーさんと一緒につくり上げていきたいと思っています。

稲田:会員数はどのくらいまで増やしていきたいですか?

上原氏:本格的にプラットフォームにしたのは2020年4月ですが、すでに約7000人の農家さんが会員登録されています。売る側の資材店の登録数も約550店ほどあります。将来的には、5万人まで会員を増やしていきたいですね。

農協から一般家庭まで利用できる、欲しい農業情報が集約されたプラットフォームへ

稲田:農協さんとはどんな違いが?

上原氏:私たちは、気軽に資材の相談・交渉、栽培に関する相談、また補助金活用や申告関係まで、農業経営に関わること全てがスマートフォン1つで完結する仕組みづくりを目指しています。いずれは農協さんにも活用してもらえるといいですね。

稲田:agmiruのサービスが広まり、農業資材や情報など地域格差を解消した後には、新たに目指したいことはありますか?

上原氏:農業って、農家さんだけじゃなく、もっと一般家庭でも触れるべき分野だと思っています。親子で家庭菜園をしたり、気軽に農業に関われる環境づくりをしていきたいですね。
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様々な農業関連サービスが集約されたプラットフォームが登場しました。興味を持ちながら一歩が踏み出せなかったスマート農業も、自身のスマートフォンがその入り口まで誘導してくれるのは間違いなさそうです。

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